米経済のソフトランディング(軟着陸)を目指すパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長にとって、今度こそ「三度目の正直」となりそうだ。
それというのも、今年に入って5月初めと7月終わりの2回にわたり、もう少しで軟着陸に成功するかに見えたところで、いずれの機会もトランプ米大統領が通商対立の悪化を招き、実現に至らなかったためだ。8月にはあまりにも事態が深刻化したため、影響を見極めようとパウエル議長は休暇取得を1日遅らせたほどだ。
来年2月初めに就任3年目に入るパウエル議長は、米経済と金融政策が良好な状況にあり、過去最長を更新中の景気拡大を持続させることができると、再び自信を強めているように見受けられる。
こうした満足感を反映する形で、パウエル議長率いる米金融当局者は10、11両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決める見通しだ。当局者はさらに、トランプ大統領が15日に予定されている中国からの輸入品への追加関税引き上げに踏み切ることがないよう祈っているものと考えられる。
1994-96年にFRB副議長を務めた経歴を持ち、現在は米プリンストン大学教授のアラン・ブラインダー氏は「まだ確定的ではないが、ソフトランディング達成が濃厚になっている様子だ」との見方を示した。
ブルームバーグのエコノミストが開発したリセッション(景気後退)の可能性を示すモデルでは、向こう1年間のリセッション入り確率は約25%と、1年前の約50%から低下した。昨年12月には同年4回目となる利上げが行われ、金融市場には深刻な動揺が広がっていた。
元FRB副議長で現在はブルッキングズ研究所シニアフェローのドナルド・コーン氏は米金融当局について、「2018年終盤については、状況の変化を認識するのがやや遅れたと言える」としつつも、パウエル議長は利上げ休止のシグナルを発して「数週間のうちに修正」を図ったと指摘した。
これからの展開は、パウエル議長のレガシーだけでなく、トランプ大統領から度重なる批判にさらされる米金融当局の名声にとっても、中央銀行の独立性の観点から重要な意味を持つ。
パウエル議長、そしてトランプ大統領にも現時点で問題とされるのは、米金融当局が景気拡大を持続させることができるかどうかだ。
アリアンツの主任経済顧問で、ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでもあるモハメド・エラリアン氏は、金融当局があまりにも金融市場にとらわれており、10月の利下げで貴重な金融政策の「弾薬」を浪費してしまったのでないかと心配する。
エラリアン氏は、トランプ大統領が中国と限定的な貿易合意に達しても貿易摩擦が解消されるわけではないことが明らかになれば、「市場が金融当局に再度の利下げを催促し始めたとしても意外ではない」と話した。
原題: Powell Steers for Economic Soft Landing Thwarted Twice by Trump(抜粋)
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December 11, 2019 at 05:44AM
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