2019年12月13日07時14分
【ロンドン時事】１２日投開票の英総選挙をめぐり、英経済界には欧州連合（ＥＵ）離脱の不透明感を払拭（ふっしょく）し、景気を浮揚させることへの期待が高まっている。英経済はＥＵ離脱をめぐる迷走を受けて既に低迷。特に投資の伸び悩みが目立っている。
「これは真冬の選挙だが、凍り付いたわれわれの経済に春を運んでこなければならない」。最大の経済団体、英産業連盟（ＣＢＩ）のフェアバーン事務局長は総選挙に先立ってこう述べ、経済の活性化を訴えた。
１０日に英国民統計局が発表した１０月の国内総生産（ＧＤＰ）伸び率は前月比横ばい。マイナス成長に陥った８、９月に続き、低調ぶりをさらした。英ＧＤＰは４～６月期もマイナスに沈み、不振が目立っている。
有力シンクタンクの国立経済社会研究所（ＮＩＥＳＲ）は、２０１６年の国民投票で残留派が勝ったと想定した場合に比べて、英国の経済規模は２．５％下回っていると分析。ジョンソン首相がＥＵとまとめた離脱案が議会で承認されても、「経済活動が加速するとは期待できない」との見解を示した。
顕著な影響を受けたのは投資だ。イングランド銀行（中央銀行）によると、離脱が決まった１６年からの３年間の投資額はわずか０．４％増にとどまった。残留派勝利なら１３．１％増だったと推計し、「一部の企業や家庭はより悲観的になった」と分析した。
特に、在庫を極力持たない生産方式で知られる自動車産業では投資が激減した。英自動車製造販売者協会（ＳＭＭＴ）によると、１９年上半期の新規投資額は前年同期比７４％減の９０００万ポンド（約１２９億円）。一方、ＥＵ離脱に伴う緊急時の対応計画にはこの約４倍もの金額が費やされたという。 
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December 13, 2019 at 05:14AM
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英経済、ＥＵ離脱で低迷 不透明感払拭に期待も - 時事通信ニュース
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