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2020年 年頭のご挨拶(株式会社J-オイルミルズ 代表取締役社長 八馬史尚) - 時事通信

[株式会社J-オイルミルズ]

株式会社J-オイルミルズ(東京都中央区、代表取締役社長:八馬史尚、以下「弊社」)は、2020年の年頭にあたり、代表取締役社長 八馬史尚より、以下に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。


皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。また、旧年中は格別のご支援、お引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。昨年2019年、お陰様で弊社は創立15周年を迎えました。100年以上の歴史を有するホーネンコーポレーション、味の素製油、吉原製油が2004年に合併して誕生した弊社は、3社の個性や強みを残しつつ、一層多様性に富む会社への成長を目指しております。

2019年は米中貿易摩擦等、国際情勢の変化が激しい一年でした。弊社は大豆・菜種等を原料として輸入し、搾油しているため、国際相場や為替が短期間で変動する中で難しい舵取りを求められます。2019年の原料とミール相場は想定より低位で推移し、2019年11月に発表した第2四半期の結果は減収増益となりましたが、2020年以降の相場動向は楽観視できません。一方で、物流費等のインフラコスト上昇も継続している状況の下、継続的なコストダウンの取り組みを進めると共に、環境変化に対応した販売施策を実行してまいります。

弊社は第五期中期経営計画『油を究めて幸せを創る2020』(以下「第五期中計」)において「おいしさデザイン企業(R)」を掲げ、4つの成長戦略と3つの構造改革を事業戦略の基本方針とし、経営基盤の強化及び企業ビジョンの浸透と組織風土改革を推進してまいりました。

成長戦略では高付加価値品の拡大に主眼を置き、油の健康価値やおいしさに注目が集まる中、家庭用油脂市場においては、金額ベースで家庭用市場最大のカテゴリーに成長したオリーブオイルの拡販に努めました。また、味の素ブランド「えごま油」「アマニ油」等のプレミアムオイルの拡販にも注力しています。汎用油脂商品についても、2019年にメニュー専用油として発売した味の素ブランド「 から揚げの日の油」のように新たな価値を付加することで、更なる提案の余地があると捉えております。
2019年発売 家庭用製品 味の素ブランド「から揚げの日の油」

また業務用油脂市場においては、外食・中食産業への消費増税の影響を注視すると共に、社会課題である人手不足や物流環境の悪化、フードロス等の諸問題の解決に向けた提案が求められております。上記背景を踏まえ、「長調得徳(R)」や「J-OILPRO(R)」シリーズを主とする機能性商品による高付加価値化を継続して進めており、2019年に発売した業務用新商品「ごはんのための米油(炊飯用)」についても、高評価をいただいております。今後も高付加価値品の育成を継続してまいります。

2019年発売 業務用製品 「ごはんのための米油(炊飯用)」
「BtoB市場でのソリューション事業強化」における事例を挙げますと、複合型プレゼンテーション施設「おいしさデザイン工房(R)」をお取引先様との「価値共創の場」として活用した提案の強化を行いました。例えば、高機能スターチ商品においては、油脂と組み合わせた提案による食感改良への貢献を高く評価いただき、採用事例が増加しております。

「アジアでの海外展開加速」については、2019年にマレーシアの油脂加工品会社との業務・資本提携を発表、既に株式取得の手続きが完了しております。Premium Fats Sdn Bhd及びPremium Vegetable Oils Sdn Bhdの営業基盤を弊社事業の展開の橋頭堡として市場開拓にあたり、ASEANの製菓・製パン市場をターゲットと位置づけて経験値を積み、今後段階的に事業を拡大してまいります。

続けて構造改革を振り返りますと、「バリューチェーンの効率化・高度化の取り組み推進」の例として、2017年に開始した味の素株式会社との包材の共同調達に加えて、2019年には国土交通省が提唱する「ホワイト物流」推進運動に参画する等、物流環境の変化に対応しています。

「選択と集中、及び効率化」としては、2018年度にインド事業の清算と健康食品事業からの撤退を決定し、2019年には坂出事業所の不動産及び事業の譲渡や、配合飼料事業の再構築を行いました。

「中長期視点での生産拠点最適化」に触れますと、国際競争力と生産性向上、持続可能な安定供給のための搾油工程における協力体制の構築を目的として、日清オイリオグループ株式会社との業務提携に関する協議を開始しました。生産性向上に向けた議論の中、設備投資については中長期視点で考える必要があり、更に少子高齢化・人口減少に伴い国内における油脂とミールの長期的な需要減少及びTPP等の進展による外部環境変化を考慮し、提携検討に至りました。社会的費用を極小化しつつ競争するあり方を、企業は模索していく責任があります。2020年 3 月末の業務提携基本契約の締結を目指しています。

「企業ビジョンの浸透と組織風土改革」については、人事制度改革を含め、働き方改革・人財の多用化・組織風土改革・財務成長等を推進する様々なシステムや仕組みを導入してまいりました。「事業計画の推進に連動したESG経営の推進(社会課題解決・環境・健康・省力化・資源問題に対するアプローチ)」という点においては、古の近江商人による「三方良し」という言葉を自社に当て嵌めて細分化した『八方良し』という考え方で取り組んでおります。八方とは、1.生活者様、2.量販店・需要家様、3.販売店様、4.サプライヤー様、5.株主様、6.物流企業様、7.環境含む社会、8.弊社ですが、その八方が『良し』の状態を作るためには、商品としての“モノ”と、情報発信等を含めた“コト”を掛け合わせる必要があります。CSR,CSV,ESG,SDGs等、負荷を低減しながらの持続的な成長が企業に求められる今の時代、真に必要とされる企業の形は、『八方良し』の状態を数多く形成する事で創られると考えています。商品の安定供給は今後も弊社にとって大きな責任である事は変わりませんが、責任を果たしつつ環境負荷の低減を目指してまいります。

今年2020年は第五期中計の完遂が最重要目標であり、各種定量目標に対して粘り強く取り組む構えです。特に成長戦略の要である高付加価値品の定量目標については意志を持って達成します。また今年は2021年以降の長期スパンで再度計画を考えるべきタイミングでもあります。「おいしさ」、「健康」、「機能」を通じて更にお客様・社会に貢献するため、引き続き社員全員が一丸となって努力を続け、更なる挑戦を行ってまいります。
2020年も、変わらぬご支援をお願い申し上げますと共に、皆様のご繁栄とご健勝を祈念申し上げて新年のご挨拶とさせていただきます。

以上
株式会社J-オイルミルズ
代表取締役社長 八馬 史尚

企業プレスリリース詳細へ (2020/01/04-11:55)

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