糖と油をやみくもに減らすつらいダイエットはもうしなくてもいい! 朝食をしっかり食べて1日のリズムを作るだけ。糖と油を無理して減らさなくても、体が自然とやせたがる──。そんな今までの常識を覆す驚きの食べ方を紹介します。
第1回となる今回は油の新常識をお届けします。少し前までダイエットの敵、あるいは生活習慣病を助長すると言われていた油も、今では健康に役立つと人気者。でも、とり方を間違えれば逆効果のことも。体にいい油と悪い油の違い、どう使うといいのかをまとめて紹介します。
『糖と油の新常識』 特集の内容
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第1回
油の新常識! どの油をとるかで太りやすさや病気のリスクが変わる←今回
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第2回
目からウロコの「糖の新常識」 太りやすさは食べ方やタイミングで変わる!
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第3回
「一汁でいい」朝食の提案 太りにくく、老けにくい究極の朝食

(c)sai0112-123RF/dolgachov-123RF
間違った常識がダイエットを失敗させる

見た目はもちろん、健康のためにも肥満にならないことが重要。でも、これまでのダイエットは「いかに糖質や脂質を減らすか」と我慢を伴うものが主流。
ところが、我慢しなくても健康的に体重をコントロールできる方法があることがわかってきた。大事なのは糖質のとり方と選び方。たとえば、同じ量の糖質量でもい玄米と砂糖では太りやすさは違う。以前は太る原因と考えられていた油も、近年、種類によってさまざまな機能があり、なかには体脂肪燃焼を助ける働きをする油があることもわかってきた。
このように、少し前まではダイエットの常識とされていたことの中には、最新研究によって覆されてしまったものが少なくない。ダイエットしてもなかなかやせない理由は、もしかしたらこういった「新常識」を知らなかったせいかもしれない。以下に代表的なものをいくつか挙げておこう。
“王様の朝食”で体がやせたがる

日本人に多い夕食重視の食べ方は、ダイエットには向かないことがわかってきた。「『朝食は王様のように、昼食は貴族のように、夕食は貧民のように』と覚えるといい」(柴田教授)。
時間栄養学に詳しい早稲田大学の柴田重信教授は「ダイエットにおいては朝食をしっかりとることが重要」と話す。「朝食をしっかりとっている人は、BMIや体重が少なく、1日のエネルギー摂取量も少なく抑えられるとわかってきた。特に朝食でとる糖質は体内時計を整えるカギになる」(柴田教授)。糖質をとったときに分泌されるインスリンというホルモンが、肝臓など代謝にかかわる臓器の時計のスイッチを入れるという。
「それに、昼食や夕食後に比べ朝食後は代謝が高く、その後の活動でもエネルギーを消費できるので、多少、糖や油を多めにとっても問題はない」と柴田教授。
摂取カロリーを減らしたいからと、むやみに朝食を抜くのはダイエットに逆効果といえそうだ。
糖質 | はなぜ必要なの? |
働き
体を動かす活動エネルギーだけでなく、全身の細胞の新陳代謝や、脳のエネルギーにもなる。素早くエネルギーになる。
食事での摂取量が少ないと
摂取量が少なくても、血糖値がゼロになることはなく、不足分は体の中でアミノ酸から糖を作る「糖新生」でまかなうことができる。
食事でとりすぎると
余剰分は、まずすぐ必要なときに使えるよう、筋肉などにグリコーゲンの形で貯蔵されるが、ここに貯蔵しきれない分は、中性脂肪に変換されて体脂肪の形で蓄積される。
脂質 | はなぜ必要なの? |
働き
少量で大きなエネルギーを作ることのできる効率のいいエネルギー源。細胞膜や細胞間脂質、ホルモン、生理活性物質の材料としても使われる。
食事での摂取量が少ないと
脂溶性ビタミンの吸収ができず、ビタミン不足になりやすい。また、新陳代謝が滞り、肌や髪の乾燥が進む。
食事でとりすぎると
余剰分は体脂肪として全身の脂肪細胞に蓄積される。
次のページから、ダイエットする上で知っておきたい「油の新常識」について紹介していこう。
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March 22, 2021 at 10:00PM
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