Search

熊本経済、復興需要が一巡 住宅建設で反動減、雇用は堅調 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

 熊本地震から5年。県内経済は、被災した住宅の建て替えといった復興需要が一巡。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、需要を先食いした反動減も出ている。一方、昨年7月豪雨からの復旧工事に伴い、人材が求められている雇用には底堅さもみられる。

 地震で甚大な被害を受けた益城町の住宅地。新築して間もない戸建てが軒を連ねる。町生活再建支援課は「住宅金融支援機構が開く住宅再建相談会への来場者数も落ち着いてきた。被災住民の大半は再建したのではないか」とみる。

 県内の新設住宅着工戸数は、2016年秋から17年秋にかけて前年実績を大きく上回って推移した。ただ19年春以降は前年を下回ることが多くなり、下げ幅が全国平均を上回る月も目立つようになった。

 東京経済熊本支社によると、住宅会社を含む県内建設業の倒産件数は16年度の5件から19年度は20件に急増。20年度は10件だが、担当者は「5~10年分の需要を先食いし、中小住宅メーカーの経営環境は厳しくなっている」と話す。

 宿泊施設も復興需要が剥げ落ちた影響が大きい。復旧工事関係者だけでなく、旅行費用の補助が受けられる「ふっこう割」を利用した観光客も加わり、県内の宿泊者数は16年秋から17年秋は前年を上回って推移した。だが、19年以降は前年割れが続く。

 追い打ちをかけたのがコロナ禍だ。熊本市内の旅館経営者は「インバウンド(訪日外国人)需要の増加を当て込んで建設されたホテルの稼働も今後増える。ダンピング競争が起きるのではないか」と懸念する。

 県内総生産(名目)は、16年度が5兆9414億円(前年度比4・5%増)、17年度は6兆1322億円(同3・2%増)で、成長率は全国を上回った。ところが、18年度は全国が増加する中で減少に転じた。地方経済総合研究所(熊本市)の推計では、20年度の県内総生産は15年度を下回る見込みだ。

 厳しい状況の中で持ち直している経済指標もある。有効求人倍率は、地震後の人手不足の時ほどではないが、全国平均を上回って推移する。昨年7月豪雨からの復旧工事関連のほか、開業が相次ぐ大型商業施設の求人が押し上げている。

 生産も鉱工業生産指数をみると、被災した工場の稼働停止で地震直後は落ち込んだが、回復は早かった。その後は第5世代(5G)移動通信システムの本格普及などを背景にした、主力産業の半導体関連の好調に支えられている。(田上一平)

Let's block ads! (Why?)



"経済" - Google ニュース
April 14, 2021 at 12:00PM
https://ift.tt/3thGXnk

熊本経済、復興需要が一巡 住宅建設で反動減、雇用は堅調 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞
"経済" - Google ニュース
https://ift.tt/2peK9o1
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "熊本経済、復興需要が一巡 住宅建設で反動減、雇用は堅調 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.