県産しょうゆの品質の高さとおいしさを、国内外に発信する絶好の機会にしなければならない。
日本油協会の第48回全国油品評会で、最高賞に次ぐ農林水産省大臣官房長賞に、林(会津若松市)の「イゲタ 特級しょうゆ」と、ヤマボシ油(白河市)の「ヤマボシ油 吟上」の2点が選ばれた。優秀賞は本県から4点受賞し、計6点が入賞した。
都道府県別の入賞数は福岡と並び全国最多で、本県は新型コロナウイルスの影響で中止となった昨年を挟み、2回連続で入賞数「日本一」の快挙だ。全国新酒鑑評会の金賞受賞数で8回連続日本一の日本酒とともに、本県の技術力の高さを示し、「醸造王国ふくしま」を全国にアピールした。
製造業者と県油醸造協同組合が協力し、品質向上へ日々研さんを重ねてきた結果だ。これからも3連覇や単独日本一を目指し、技術を磨いてもらいたい。
同組合によると、本県は古くからしょうゆの製造業者が多く、現在の組合員数は58と国内トップクラスだ。大半が中小零細企業だが、2011年10月、組合と業者の有志らで始めた勉強会が、全国品評会での躍進のきっかけとなった。
年2回の勉強会では品評会の入賞商品の味や色などを研究、参加者が製法などについて活発に意見を交わし、自社製品の改善につなげている。特に品評会では「香り」に対する評価の比重が大きく、最高賞の農林水産大臣賞に選ばれる商品などは、豊かな香りが際立つものが多い。勉強会では香りに力点を置いた試行錯誤が続く。
県ハイテクプラザの研究員からも助言を受けている。福島大に今年4月に開設された「発酵醸造研究所」などとも連携を図り、科学的な手法を加えて、商品開発に生かしてほしい。
毎日の食生活に欠かせないしょうゆは、健康志向の高まりなどから消費量が減少している。さらに県内の製造業者は、東京電力福島第1原発事故による風評の影響で出荷量が激減し、廃業したケースも少なくない。
苦境に立つ業界だが、同組合は5年前、イスラム教の戒律に従って製造した「ハラル認証」を取得するなど、先駆的な取り組みを進める。海外では和食ブームが続いている。県には、国外の販路開拓を支援する施策などを求めたい。
郷土料理をはじめ、ラーメンや漬物など、本県の特産品は地元に受け継がれた調味料に支えられている。多くの県民が県産しょうゆの価値を再認識し、地産地消を心掛けることも大切だ。
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October 10, 2021 at 06:33AM
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【10月10日付社説】油品評会日本一/技術力を販路拡大に生かせ - 福島民友
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