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起業家の輪と和 国境なし - 日本経済新聞

世界中の当社の投資先起業家が集う年次会合、BEE Global Camp。今年は母国の日本で開催した。2014年に手作りで始めたこの会も5回目。今回はインド、東南アジア、南アジア、中東など15カ国から過去最高の200人を超える参加者が東京に集まった。パラグ・カンナ氏が近著「アジアの世紀」で語るように、アジアの黄金期が近づいている。

1997年慶応大総合政策学部卒、ソフトバンク入社。2000年ネットプライス(現BEENOS)社長、同社を上場に導く。15年シンガポールを拠点に起業家支援のBEENEXT設立

1997年慶応大総合政策学部卒、ソフトバンク入社。2000年ネットプライス(現BEENOS)社長、同社を上場に導く。15年シンガポールを拠点に起業家支援のBEENEXT設立

増加を続ける若年人口をベースに技術革命が生活の隅々に浸透し始め、都市のアッパークラスから田舎のマスクラスまでモバイル端末が普及していることは、アジア各国の共通項だ。

今までの環境整備の遅れが、むしろ最新テクノロジーの活用による一足飛びのイノベーションにつながるという「リープフロッグ現象」を超えて、昨今では中国やインド、東南アジア発のモバイルやデータを活用したイノベーションが世界中に染み出している。

そこで中心的な役割を果たすのが各国の起業家だ。米国帰りもいればローカルの貧しい家庭で育った者もいて、話す言葉も宗教も、風習も食べるものも違う。一方で高いビジョンを持ち、人生を賭けて挑戦していること、テクノロジーの力で山積する問題を解決し、豊かな社会を築き上げようとする志は同じだ。

同じ時代に共通項を持つ彼らが集まってストーリーやベストプラクティスを共有し、2泊3日の期間中、相互理解を深める。スタートアップ投資を通じて世界に起業家仲間をつくる仕事をしている自分達にとっては最もうれしい瞬間だ。

今回は初の日本開催ということで、禅と日本文化体験の時間も設けた。ともに「守破離」の意味を学び、華道や書道、武士道などの成り立ち、所作の意味などの指導を受ける。そして一緒に座禅を組んだことは、得がたい体験となった。

また、日本を代表する長寿企業を訪問し、伝統と革新についての議論もした。世界の老舗企業の統計では、創業200年以上の歴史を持つ企業の半数以上は日本に集中しているそうだ。全員が創業者である参加者にとって、創業と守成、伝統と革新についての学びは非常に有意義だった。

長寿の秘訣は相対的な競争よりも絶対的な自らの「道」の追求にあるように感じた。インドとパキスタン、バングラデシュのフィンテック起業家が仲良く談笑し、インドとインドネシアの起業家が両国間のコラボレーションを模索する。国境を超えて、信頼をベースにしたコミュニティーが醸成されてきていることを強く感じた。

最近では米中の貿易摩擦が続くほか、世界各地でナショナリズム的な政治のニュースが散見されている。イノベーションを通じて社会貢献するという同じ価値観を共有できる仲間の「輪」と「和」を広げるこの活動は、未来を明るく照らしてくれると信じている。

[日経産業新聞2019年12月23日付]

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