森ビル系のシンクタンク、森記念財団都市戦略研究所(東京・港)が19日発表した「世界の都市総合力ランキング2019」で、東京は3位だった。ロンドン、ニューヨークに続く3位は4年連続。東京五輪・パラリンピックを控え、観光や環境面での評価が上がった一方、経済分野だけでみると中国・北京に抜かれて4位に転落した。
ランキングは世界の主要48都市を対象に算出した。「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」の6分野の計70指標で比較した。
2位のニューヨークとのスコアの差は18年の103.3ポイントから121ポイントに拡大した。4位のパリとの差は34.5ポイントで、18年の68.1ポイントから差が縮まった。パリは15年の同時多発テロで落ち込んだ観光が復活し、24年の夏季五輪の開催地に決まったことも追い風となり、東京に迫っている。
経済分野では、国内総生産(GDP)成長率や世界の有力企業数といった指標で北京に順位を抜かれた。外国語ができる人材不足や市場の魅力、ビジネス環境についても他のアジア都市の評価が高くなっている一方、東京はスコアを落とした。
コワーキングスペースの数などで評価する「ワークプレイス充実度」は18年は4位だったが、今回は15位と大きく順位を落とした。起業家が育ちやすい環境も他の上位都市に比べて見劣りする。同研究所によると、ロンドンとニューヨークで起業したスタートアップ企業数に比べると、東京は大幅に少ないという。
同財団都市戦略研究所の竹中平蔵所長は「(東京)は所得税率が非常に高いので、高度人材はシンガポールなどに行ってしまう」と指摘した。
東京都も海外のスタートアップ企業の誘致や創業支援に力を入れている。丸の内に創業支援施設を設けて、起業や事業計画の相談などに対応。経団連などと連携し、日本の大企業と協業を望むスタートアップ企業を世界各国から募集し、海外のスタートアップ企業の東京進出につなげる事業も始めた。
交通・アクセス分野では、羽田空港の国際空港としての課題が改めて浮き彫りになった。調査でも、国際線で直行便がある都市の数や空港へのアクセスの評価が低かった。現在、羽田空港の機能強化が進められており、国際線増便に向けて20年3月末から新飛行ルートの運用が始まる。
新ルートの導入で、羽田の国際線の年間旅客数は約1800万人から700万人増えると見込まれている。ただ、香港などアジアの主要都市と比べると少ない。
一方、環境や文化・交流分野ではスコアを伸ばした。「環境への取り組み」という指標で高評価を獲得した。都は二酸化炭素(CO2)排出量の削減や電気自動車(EV)の普及に取り組んでいる。50年にCO2排出量を実質ゼロにすることを目指し、年内に「ゼロエミッション東京戦略」も策定する。
文化・交流分野では、観光客の増加に伴いビジネスホテルの客室数が大幅に増え、観光客の受け入れ環境が整っているとの評価を受けた。評価が上がっている半面、上位の都市に比べるとスコアの低さも目立つ。高級ホテルの少なさが要因の1つで、高級ホテルの数はロンドンの約4分の1だという。夜間に楽しめる観光場所が乏しいことも低評価に影響した。
同財団理事の市川宏雄明治大学名誉教授は総合スコアについて「来年あたり東京とパリが並ぶかもしれない」と述べた。
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November 19, 2019 at 05:18PM
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東京、世界都市ランキング3位 経済は北京に抜かれる - 日本経済新聞
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